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      2021/07/15

法人化(法人成り)後に役員報酬を決める前に考える。お金を残すのは個人か法人か

 
鉄線と葉っぱ

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個人事業主の税務調査の対応に力を入れている税理士です。税務調査の相談・立ち会いをしています。10歳と7歳の2児の父で子育てに力を入れているイクメン税理士です。(両方とも男の子)
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※記事の内容は執筆時点の情報にもとづいています。

税理士 内田敦

 

個人事業主が法人化(法人成り)したら、法人から給料を支払うことになります。

役員に対する給与なので「役員報酬」になります。役員報酬は一度決めたら原則として1年間は変更できません。なので慎重に決める必要があります。

 

具体的な金額の決定も大切ですが、その前にお金を個人か法人のどちらに残したいのかを決める必要があります。

 

役員報酬を決める前に考えるべきことがありますよ!

 

 

 

法人化(法人成り)後の役員報酬は一定額が基本

 

個人事業主が法人化(法人成り)すると、個人事業主とは違って法人から役員報酬として給与を貰うことになります。

 

基本的には普通の従業員と同じなのですが、決定的に違うところがあります。

 

それは、役員報酬は一定額でないといけないということ。

 

税務上では、役員報酬は一定額でないと経費にできないのです。

利益がでたから今月は多めに払おう、ということはダメです。

利益がでても多く払うことはできません。

 

勘違いされる方が多いのですが、今お話ししているのは税金のお話しです。

あくまで税金の経費にできない、というだけであって毎月変動して支払っても問題ありません。

今月は30万円、来月は100万円といったように変動して支払っても大丈夫。ただし、税金の経費にはできません、ということです。

 

法律違反で捕まるとかはありませんよ!

 

一定額であれば税金上も経費にできる、ということです。

 

役員報酬は基本は経費にできない、だけど毎月一定額の支払いだったら経費にしていい、という扱いになっているのです。

 

法人の役員報酬を決める前に

 

実際に役員報酬を決める前に知っておくべきことがあります。
「一定額ならいい」と言っても、ものすごく高い金額や逆に低すぎてもダメ。

 

具体的な金額を決める前に考えるべきことがあります。

それは、お金を個人に残すか法人に残すのか方針を決めること!

 

こちらの記事でも書きましたが、法人から個人にお金を移すときには税金がかかります。

 

法人でいくら儲けてもそれはあくまで法人のお金。

お金を個人で使うには法人から個人にお金を移す必要があり、役員報酬はその一つの方法なのです。

 

役員報酬をたくさん払えば個人にお金が残る。

役員報酬を少なくすれば法人にお金が残る。

 

法人化(法人成り)したら、まず、個人と法人のどちらにお金を残したいか?の方針を決める必要があります。

 

個人に残したいなら役員報酬を多めに出すことになります。

 

お金は個人と法人どっちに残した方がいいの?

 

よく聞かれる質問に「お金は個人と法人どっちに残すべきか」があります。

どちらに残すかは社長の考え次第なのですが、、私は個人に残した方がいいと考えています。

 

理由は、個人に残した方が自由に使えるからです。

 

会社には使う予定の金額を残しておいて、あとは個人に多めに残す。

そうすれば、プライベートにも自由に使えますし、万が一、会社の資金繰りが悪くなったときに会社にお金を入れることもできます。

 

会社側としては社長からお金を入れてもらうと「借入金」となります。

借入金なので返済しないといけないのですが、銀行の借入金と違って返済期限がありません!

 

しかも、銀行に対しても印象は悪くないのです。社長からの借入金は返済義務がないとして資本金と同じような感じで見てくれます。

 

会社にお金を残すと

 

会社にお金を残してはいけないわけではありません。

法律違反でもなんでもないので、儲けたら会社にお金を残しておいてもいいのです。

 

ただ、会社にお金を残すと自由に使えません!

 

もし、個人でお金が必要になったら会社から引き出すこもできますが、その場合は社長への貸付金となってしまいます。

 

社長への貸付金は銀行が最も嫌がる科目で印象がすごく悪くなります。銀行の借入なんか絶対しない!と思っていても将来どうなるかはわかりません。

 

いざ借入をしたいときに社長への貸付金がネックとなる可能性もあります。

 

会社にお金を残すと会社では自由にお金を使えますが、個人では使えません。

 

税負担が大きくても個人にお金を残す

 

お金はなるべく個人に残した方がいい、と書きましたが具体的にどうすればいいでしょうか?

 

なるべく高い役員報酬を払えば個人にお金がたくさん残りますが、そうすると余計な所得税などがかかりますし法人側は赤字が大きくなってしまいます。

 

法人が赤字になるほどの役員報酬を払うと、法人と個人の両方の税金が一番得になるとは限りません。

 

個人と法人の両方の税金が安くなるように、と考えることも大切ですが、そうすると個人にあまりお金を残せなくなります。

  • 役員報酬を増やして税負担が高くても個人にお金を残す

  • 個人と法人の両方の税負担が少なくなるようにすると個人にお金が残らなない

このどちらかとなるわけですが、私はある程度の税負担をしても個人にお金を残すべく役員報酬を多めに取った方がいいと考えます。

 

理由は先ほど書いたように、個人に残せばお金が自由に使えるから。

 

せっかく法人化(法人成り)でたくさん儲けても自由にお金が使えないなんて嫌ですよね。

個人でお金を持っておいて、イザというときには法人に貸せばいいんです。

 

まとめ

 

役員報酬を決めるときはいきなり「いくらにしようか」と考えるのではなく、まず個人と法人のどちらにお金を残すべきかを考えましょう。

 

私は個人にお金を残した方が自由に使えるのでいいと考えています。

 

トータルの税金が少なくなるように考えることも大切なのですが、最適な金額を算定するのは至難です。

 

何しろ途中で金額を変えてはいけないので、事業年度最初に一年の業績予想をした上で決定しないといけないのです。

 

税負担が少なくなるようにした結果、法人にお金をたくさん残すことになったら自由に使えませんよ。

 

税負担も考える必要がありますが、お金の自由度も考えましょう!

 

具体的にどうしたらいいかわからない!という方は税理士に相談しましょう。

 

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税理士 内田敦 【個人事業主の税務調査専門】

個人事業主の税務調査に特化しています。14年間税理士業界を経験して独立開業。従業員を雇わず税理士である自分自身がすべて担当しています。難しい専門用語を使わないことを心がけています。子育てに力を入れているイクメン税理士。
 

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